アフターピルっていつ飲むものなの?
アフターピルって服用さえすれば避妊できるの?
きちんと服用しても避妊に失敗することはあるのかな……
避妊目的やPMSや肌荒れ改善など、さまざまな理由でピルを飲んでいる人がいる中で、近年ではアフターピルが注目を集めています。
効果が高いなら試してみたいけど、どのタイミングで飲むのか、副作用があるかなど気になる人も多いでしょう。
この記事では、アフターピルを飲むタイミングや正しい飲み方、注意点について解説します。
ぜひ最後までご覧いただき参考にしてください。
【アフターピルはいつ飲むの?】緊急避妊薬とは
アフターピルとは、性行為の際に避妊をしなかったときや避妊に上手くいかなかったときに、妊娠を阻止するために飲む薬です。緊急避妊薬とも呼ばれています。
性行為の後、決められた時間内に服用することで、100%ではないものの高い妊娠阻止率が得ることが可能です。
ここからは、避妊ができる仕組みや服用するタイミングについて詳しく解説していきます。
アフターピルの仕組み
アフターピルによって避妊ができる仕組みは、服用するタイミングが排卵前か排卵後かによって異なります。
女性の妊娠とは、排卵→受精→着床という流れによって成立し、アフターピルに大量に含まれている黄体ホルモンによって「排卵抑制」や「排卵」を遅らせる効果が期待できます。
そのため、排卵前に服用すれば卵子と精子が出会うことがなくなり、妊娠を避けられるという仕組みです。
排卵した後に服用すると、黄体ホルモンの影響でホルモン分泌が抑制され、すでに排卵されていたとしても、受精や受精卵の「着床」を阻害し妊娠を防ぐ働きをしてくれます。
服用するタイミング
アフターピルを飲むタイミングは性行為後の72時間以内とされており、可能な限り早く服用するようにしましょう。時間が経過すればするほど阻止率が低くなってしまうためです。
24時間以内と72時間以内に服用した際の妊娠阻止率を見てみましょう。
服用した時間 |
妊娠阻止率 |
24時間以内 |
95% |
72時間以内 |
85% |
このように性行為から服用する時間が経過すればするほど妊娠阻止率が下がっていることがわかります。
なお、72時間以上経過しても、120時間以内であれば一定の避妊効果が期待できるので、諦めずに服用するようにしましょう。
服用する際は、カフェイン入りの飲み物やアルコールなどは、吸収に影響を及ぼすので必ず水で服用してください。
【アフターピルはいつ飲むの?】服用する際の注意点
避妊したい人にとって、アフターピルは助かる薬ですが、服用の際には知っておきたい注意ポイントがあります。
- 副作用の症状が出る場合がある
- 避妊できたかは妊娠検査薬で確認する
- 服用後の性行為では避妊効果がない
1つずつ見ていきましょう。
副作用の症状が出る場合がある
アフターピルには、副作用が出る可能性もあるので注意しましょう。おもな副作用の症状は以下のとおりです。
- 吐き気
- 乳房の張りや痛み
- 不正出血
- めまい
- 肌荒れ
もし、内服してから2時間以内に嘔吐してしまった場合は、薬が上手く吸収されていないかもしれません。その場合は、直ちに1錠追加して内服するようにしてください。
また、服用をした後は月経周期の乱れが起こる可能性もあります。数ヶ月で落ち着いた場合は心配ありませんが、長引く場合は医師に相談しておきましょう。
避妊できたかは妊娠検査薬で確認する
避妊ができているかどうかは、必ず妊娠検査薬で確認しましょう。
服用後、数日〜3週間以内に「消退出血」と呼ばれる出血がある場合があります。
消退出血とは、薬の作用で子宮内膜がはがれ落ち、血液と一緒に排出されることです。そのため、消退出血が確認できれば避妊ができたサインとも言えます。
しかし、出血が確認できたとしても、副作用の不正出血の場合も考えられるため、服用したときから3週間ほど経過したら、必ず妊娠検査薬を使って確認するようにしてください。
服用後の性行為では避妊効果がない
アフターピルは、避妊に失敗した際に性行為の後に緊急で使用する薬です。そのため、服用後の性行為では避妊効果がありません。
よく「事前に飲んでおけば安心」「服用後はしばらく避妊しなくても大丈夫」と勘違いしている人が多いですが、服用後の性行為では妊娠は阻止できないため注意が必要です。
服用後は次の生理がくるのを待つか、妊娠検査薬で検査をするようにしましょう。
もし、性行為をすることがあるのであれば、ほかの避妊法を行うようにしてください。
まとめ|アフターピルの正しい飲み方や注意点を理解して服用しよう!
本記事では、アフターピルについて服用をするタイミングや正しい飲み方、注意点について解説してきました。
アフターピルは、性行為から72時間以内に内服するように言われていますが、早く飲めば飲むほど妊娠阻止率は上がります。
もし、アフターピルを飲まないといけない状況となったときは、なるべく早く服用するようにしましょう。
副作用や注意点もあるので、この記事をよく読んで正しく服用してください。
本記事は、日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAS及びJSAPS)所属のアモーレクリニック院長鈴木秀明医師の監修のもと、内容の正確性や信頼性を確認しています。